創業昭和40年 平原饅頭 大牟田市平原

行事と和菓子

人間生を受けて生涯を終えるまでの間、数多くの行事がありますが、それらの行事には必ず菓子が使われると言っても過言ではないでしょう。 しかし、菓子の用い方には、各地の土地柄や風習によって多少異なるところもあるでしょうから、ここでは日本の中心、関東方面の風習による用い方と、大牟田の風習による用い方をご案内いたします。

出産前

岩帯の祝い(岩田帯)

妊娠5ヶ月目の戌の日に帯祝を行う。
戌の日に着用するのは、“小さく生んで大きく育てる”という古老からの伝承によるもので、犬のようにお産が軽く済むようにとの意味からである。着帯に使う布の長さは7尺5寸3分(2.25メートル)のもので、晒し木綿か白い綿ネルを使うが、布の中心には「寿」の字を書いて下腹に巻く(これを岩田帯という)。
この祝いには紅白の餅、赤飯などを配るのが一般的である。大牟田では、赤飯のほかにおはぎや紅白饅頭などを用いることが多い。

出産・出産後祝

お七夜

無事出産して七日目を迎えると、お七夜と言って、仲人をはじめ親族・友人・近所の方々を招いて命名の披露祝を行う。この日は赤飯で祝、お土産に紅白のあんこもちなどを差し上げる。

お宮参り

お宮詣りは、男児は31日目、女児は33日目に行うのが一般的である。祖母が赤ちゃんを前抱きにして氏神に詣で、子の無病息災を祈念する。
この日にお祝いをいただいた方への返礼は、紅白饅頭、紅白もちなど用いるとよい。

お食い初め

生後120日目を迎えると、食い初めの行事を行うが、一般ではご飯を箸に挟んで赤ちゃんの口元にあてて食べさせるまねごとをするだけでよい。

成長とともに

初節句

初節句は誕生して最初に向かえる節句で、女児は3月3日ひな祭り、男児は5月5日端午にお祝いする。
ひな祭りを初めて迎える女児には、親族縁者からひな人形が送られる。
返礼には草餅・桜餅・あられなどが配られるほか、引菓子なども用いられる。
端午子供の日の初節句には、桃太郎・金太郎などの人形のほか、鎧・兜野外用には鯉のぼりなどが送られる。返礼には柏餅・ちまき・煉り切りの昇鯉、その他引菓子などが用いられる。

満一歳

生後1年目を迎えた初誕生には、誕生餅をついてお祝いする。
この餅は一生の米を餅につきあげて、お供餅の代よりやや低めに丸め(小判型でもよい)さめてから溶かした食紅で「寿」を筆書きする。これを風呂敷に包んで幼児に背負わせる。
大牟田では、のし餅といって、薄くした餅を用いる。(紅白もち)
米を背負わせ、草鞋を履かせて、のし餅の上を歩かせる。その後、鉛筆・お金・そろばん・本などを置いて子供に選ばせる。

七五三の祝い

七五三の祝いは男児は3歳と5歳、女児は3歳と7歳で行う。毎年11月15日を吉例とする。
この祝いに用いられる菓子は、千歳飴、鳥の子餅、翁飴、赤飯などが主で、大牟田では引菓子、赤飯、紅白饅頭などが用いられる場合が多い。

入学祝い

入学を祝って親族や知己からいろいろな贈り物があるが、返礼にはやはり菓子折が用いられる。4月に入ると製版、紅白饅頭、入学祝にちなんだ引菓子などが用いられる。
大牟田でも赤飯や紅白饅頭が多く用いられている。たとえば、紅白饅頭に入学の文字を入れることが多いようである。

卒業祝い

卒業式には紅白駄菓子(落雁など)が使われるが、家庭では赤飯、お目出度、紅白饅頭、巣立つという意味から丹頂が使われる。大牟田では引菓子に御卒業の文字を用いるほか、桜花、紅白饅頭などがよくつかわれる。

就職祝い

高校、大学を卒業して就職すると、これを祝って家庭で赤飯や尾頭付き(はね鯛)を食膳に添えて内祝いをする。また、赤飯や紅白饅頭などが配られる。

成人祝い

男女が満20歳を迎えたことを祝いはげます祝日として、1月第2月曜日に成人式を行う。招かれた青年男女には、記念品や赤飯、紅白饅頭などが配られる。

結婚式

人生の第2の出発点として、両親・兄弟姉妹親族・友人などから祝福を受ける。
披露宴出席者には松竹梅干菓子(座付菓子)と桜湯が供応される。返礼には必ず記念品や引菓子が用意されるが、それに赤飯、紅白饅頭なども用いられる。

上棟・新築祝い

家の骨組みができると建て前をおこない、お供餅、赤飯、投げ餅(紅白の丸餅)をおこなう。
新築祝いの引菓子は屋かための意味で、木目羊羹、屋根瓦南天のほか、末広・鯛・松などの表現がよい。
大牟田では、最近もちの中(ビニール袋)の中に商品券(ジュース・ビール・洗剤等)などを入れる場合が多くなりつつある。

病気見舞い

病状によって送る菓子も異なるが、カステラ・ソフトな饅頭などが良い。

快気祝い

床上げ祝いとしてはカステラ饅頭、赤飯、お目出糖などが一般的であるが、引菓子の場合は末広に快気祝の文字をあしらうとか、紅白饅頭などを用いる。

賀の祝い

昔は40歳をはじめとして50歳、60歳、70歳、80歳、90歳と10年ごとに行う定めがあったが、足利時代の末から、42歳、61歳、77歳、88歳と祝うようになった。
42歳の厄払い、61歳の還暦祝い、70歳の古希祝い、77歳の喜寿祝い、80歳の傘寿祝い、88歳の米寿祝い、90歳の卒寿祝い、99歳の白寿祝い、100歳の上寿祝いとある。赤飯、紅白饅頭などを用いるとよい。

仏事・法事

通夜

お通夜のとき、お祭りにお菓子を持っていく場合、のしの書き方は「目覚」「お夜食」と書く。

その他

お仏壇に供える場合、おごさん餅を両方にお供えするのは、「上おごさん」「六個」又は「四個」「二個」とする。そして、片方をお坊さんに持たせる。落雁のおごさんもある。

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